ほおばる

ある日、カレーライスを食べていて、はたと思いあたった。

食事は ほおばって食べるとうまい。

天動説だ、そんなのあたりまえだ、と云われようとも、このことはわたしにとってすばらしい発見であり、ほとんどひとつの真理といえた。

長いこと漠然としていたことがひとつの言葉として表現できるようになり、まさに眼の前に広がっていた靄がすっと晴れる思いがした。

ほおばる。あるいは かぶりつく。がっつく でもいい。

少年の頃、なにを喰っても旨かったのは、やはり、むしゃむしゃとかぶりつき、ほおばっていたからではないだろうか・・。パンをちぎって口に運ぶよりも、肉を上品にナイフで切り分けるよりも、メロンやすいかをスプーンやフォークで食べるよりも、煎餅でさえ、バギッと喰いついた方が、ぜっっっっっっっったい、旨い。と信じる。


そのせいかどうかはわからないが、我が家のカレーは具が大きい。
じゃがいもは半割が基本。小ぶりだと丸のままつかう。にんじんもじゃがいものサイズに合わせる。牛肉のでかいのを探すのは大変なのだが見つけた晩がカレーとなる。
そんな苦労をしなくても、タンやテールで作ったら濃厚で旨いのができるだろうとは思うのだが、店頭でしばし考えいつもやめてしまう。

それからもうひとつ。
誰かに作ってもらった食事はうまい。
きょう、相棒の作ったカレーを食べながら、これもまたひとつの真理だと思うのですが、いかに。

 

 

 

 

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